ダイヤフラムポンプ 定期点検要領
ポンプを分解する際は、供給エア配管を外すとともに、吸入、吐出側のホース、配管等も取り外して下さい。
[1] ポンプを取り外し、分解する。
(1) 60-5 ボルト4本を取り外す。
[2] マニホールド部の分解

(1) 60-2 ボルトを外す。
注) 58 イン.アウトマニホールドおよび 49 イン.アウトバルブシートの上下を確認しておく。
注) 55 ボール4個の位置を確認しておく。
[3] マニホールド部の各部品の点検
(1) 49 バルブシートのピンの緩みおよび外れの場合、またはボールが1/4以上落ち込んでいたらバルブシートを交換する。
(2) 55 ボールは 38φになっていますので、バルブシートを交換しても沈んでいる場合は、交換して下さい。
(3) 58 および 59 のガスケットは切れたりしていなければ、交換しなくても良いです。
[4] マニホールド部の組立
(1) 順番に組んでいく。
[5] ポンプ本体側の分解
(1) 73-1 ボルト5本を外す。
注) メインバルブが外れない場合は、プラスチックハンマーのような物で横から軽く叩く。
(2) 67-1 ナット8個を外しスタンドおよびハンドルを取る。
(3) 60-1、60-2、60-4 16個を取り外し、ハウジングを取る。
(4) 69 袋ナット2個を外す。
注) 外れた方にナットを2個取付け、もう片方の袋ナットを外す。
注) Wナットはアールのついている方を向かい合わせにして締め付ける。

(5) 09 ガスケット2個を外す。
(6) 04 外プレート2個を外す。
(7) 03 ダイアフラム2個を外す。
(8) 05 内プレート2個を外す。
(9) 13 ガスケット(銅)2個を外す。
(10) 07 スペーサー2個を外す。
(11) 16 シャフトを外す。
(12) 20-1(20-2、3、4、5を含む)ボンネットを外す。
(13) 20-6 タックルを取る。
(14) 20-7 スライダーを取る。
[6] ポンプ本体側の部品点検
(1) 09 ガスケットのゴムが擦り減り、中身が出てきている時は交換する。
(2) 04 外プレートがひどく腐食している場合は交換する。
(3) 03 ダイアフラムに穴があいたり、傷がついている場合は交換する。
(4) 14 シールパッキンが溝から出ていたり傷がついていたら交換する。
(5) 36 ストッパーが飛び出ていたり傷がついていたら交換する。
(6) 20-11 ブロック押さえが切れていたり、磨耗していたら交換する。
(7) 20-8 ナベ小ネジが緩んでいたら、ネジロックを付けて締める。
(8) 本体切替部(20-11 ブロック押さえが付いているところ)にゴミや水が付いていないか点検する。
[7] ポンプ本体側の組立

(1)ポンプ本体と左右エアハウジングとをスクリューネジで止める。
(1) 20-7 スライダーを入れる(溝が付いている方を上にする)。

(2) 16 シャフトを入れる。
注) シャフトに油(マシン油)を塗ける。
(3) 20-6 タックルにグリスを塗けて立てる。
(4) 20-1 ボンネット(20-2、3、4、5を含む)を組み付ける。
注) 20-5 ガイドの溝にタックルが入るように組み付ける。
注) 20-5 ガイドが落ちる場合は周りにグリスを塗ける。
注) ボンネット(20-5 ガイド)が上手にタックルにはまってれば、 締めていくと 20-4 スプリングが効いているので、段々固くなる感じがする。 また、16 シャフトを右左に動かすとカチ、カチと切り替わる音がする。
(5) あとは順序良く組み付けていく。
注) 04、05 プレートはアールの付いている方をダイアフラム側にする。
[8] メインバルブの分解及び点検
(1) 39-8 ナベ小ネジ4本を取る。
(2) 39-4 スプールを先が丸いような物で押して見る。
(3) 動く場合は押して取り、ウエスを中にいれて、ゴミや水分を取る。
注) 動かない場合はメーカーに送る。
(4) 39-4 スプールをきれいに拭いて油(マシン油)を塗けて中に入れる。
注) スプールを入れて押した時に軽く入らない場合は、何度か押したり引いたりして、なじませる。
注) 何度やっても軽くならない場合は、メーカーに送る。
(5) 38 ガスケットの点検をする。
[9] メインバルブの組み付け
(1) 順番に組んでいく。
- ダイアフラムを入れた後に、袋ナットを締め、固定します
- 左右のダイアフラムの向きは凹みがある方がポンプ本体側
- 外ハウジングのボルトは仮止めし、Vブロック等 で、左右外ハウジングの同一面を求め、平ら出し を行ってから、本締めをします
- エアを入れ再度空運転を行い、エアの吸い込み、吐き出しが正常かどうかを確認して下さい。
[10] 以上が分解、組立、部品交換要領となります。
(1) 丸印の物は消耗品となっていますが、傷んでいなければ交換しなくても良いです。
メンテナンスについて
- メインバルブ組立部品のスリーブ、スプール、Oリングは1セットで交換して下さい。
- 切換ピン組立部品のスプール、Oリングは1セットで交換して下さい。
- ダイアフラムの交換は片側が破損した場合でも、両方一緒に交換して下さい。
(ただし、短期間あるいは異物によって破損した場合は、もう片方の状況を判断して下さい。) - ガスケット、パッキン、Oリング関係は(分解した箇所を)必ず、交換するようにして下さい。
◎ 設計変更に伴い部品の形状および構造が異なる事もありますので、 不明な点がありましたら、弊社技術部までお問い合わせ下さい